メキシコの敏腕弁護士リタ(ゾーイ・サルダナ)は難事件をさばいて名声を獲得するが、その才能を利用しようと考えた麻薬カルテルに狙われてしまう。そして拉致され連れてゆかれたアジトで、組織の大物ボスと対面する。ごつい巨体に刺青だらけの身体、あらゆる悪事に手を染めてきた冷たい目。いったい何を要求されるのかと怯えるリタに、ボスは「性転換手術を受けて女として第二の人生を送りたい」と予想の斜め上をゆくことを言い出す。
そして組織の莫大な資金にささえられてリタは世界中をとびまわり、テルアビブでボスが望む手術を受けられるよう手配する。手術は成功し、ボスは「エミリア・ペレス」として生まれ変わり、妻(セレナ・ゴメス)と子供二人を棄てて新たな土地で行き始める。しかし数年たつと子供への思いが断ちきれず、かれらの「伯母」として共同生活を送りたいとまたリタに持ちかける…。