主人公はローズという名の精神科医。緊張した様子の患者が、「自分にしか見えない“何か”が、ずっと笑っている」との症状を報告。すると患者は突然叫び出し、恐怖に慄き始める。そこに立ってたのは、不気味な笑顔を浮かべたまま、自分の頬をえぐろうとする患者だ。
患者はそのまま死亡するという、説明のつかない異常な出来事を経験してしまったローズは、以来「笑顔」の人物の恐怖に支配されることとなる。ある時は病棟の患者が笑顔のまま硬直しており、接近してみると急に「お前は死ぬ!お前は死ぬ!お前は死ぬ!」と叫び出す。笑顔に取り憑かれた者たちの不可解な死亡事故が相次ぐ中、ローズは自らの不穏な過去と向き合うこととなる。
このニコニコ恐ろしい映画は、新鋭監督パーカー・フィンによる長編デビュー作。監督が2020年に撮った短編作を長編化したものだ。