言葉が先立つせいで法曹界の人々にほら吹きの“ビッグマウス” と呼ばれていたチャンホは、勝率10%にも満たない三流弁護士だった。
そんな彼がある殺人事件を引き受け、事件の真相にたどり着くと、身辺に奇妙なことが起こり始める:突然の車事故、薬物検査陽性反応、事務所の壁や天井から見つかった巨額の札束、麻薬、拳銃の数々。
それはすべて、チャンホが闇の世界を支配する天才詐欺師“ビッグマウス”であることを示す証拠だ。チャンホはやがて逮捕され、極悪非道な重罪人が収監される刑務所に送られる。
刻一刻と死の影が忍び寄る地獄のような刑務所内で、チャンホが生き残る方法はただ一つ。
本物の“ビッグマウス”になりきること。
チャンホは命の危機にさらされながら、愛する夫のために濡れ衣を晴らそうと奮闘する妻ミホと共に、本当のビッグマウスの正体に迫り、その裏に隠された金と権力にまみれた特権層の素顔を暴いていく…