中年夫婦のカレンとマルクスは、子どもたちとともに田舎にあるカレンの幼少時代の家で暮らしている。豊かな自然環境に囲まれ、一見理想的に見える家族の生活は、冷淡に見えるカレンとは対照的に外交的な姉ユーレとその家族がマルクスの誕生日を祝いに訪ねてきたことから揺らぎ始める。ユーレにとって幼少時代を過ごしたこの家は、強権的だった亡き母との不快な思い出に満ちていた。そして姉妹の会話から、カレンもまた過去のトラウマと格闘していたことがわかる。やがて、家族それぞれの闇が次々と明らかになる。『ガール・アンド・スパイダー』(21)で知られるラモン・チュルヒャーの監督第3作。