沼田まほかるの同名ベストセラーを「凶悪」「日本で一番悪い奴ら」の白石和彌監督が、主演に蒼井優と阿部サダヲを迎えて映画化した異色の恋愛ミステリー。8年前に別れた男を忘れられず、一緒に暮らす年上の男に嫌悪感を抱きながらも離れられない女と、そんな彼女にどんな仕打ちを受けても一途に慕う男が織りなす歪で醜い愛の行方を描く。
15歳年上の陣治(阿部サダヲ)と暮らしながらも、8年前に別れた男・黒崎(竹野内 豊)のことが忘れられずにいる女・十和子(蒼井 優)。不潔で下品な陣治に嫌悪感を抱きながらも、彼の少ない稼ぎに頼って、働きもせずに怠惰な毎日を過ごしていた。ある日、十和子はどこか黒崎の面影がある妻子持ちの男・水島(松坂桃李)と出会う。彼と不倫の情事に溺れる十和子は、黒崎が行方不明であることを知る。どれほど罵倒されても「十和子のためなら何でもできる! 」と言い続ける陣治が自分を尾行していることを知った十和子は、黒崎の失踪に陣治が関与していると疑い、水島にも危険が及ぶのではないかと怯えはじめる